大きなヤゴは、オオヤマトンボかウチワヤンマのヤゴかも知れない!
小学生の頃からギンヤンマは親しんでいたヤンマでした。その当時は、ギンヤンマを捕ることだけが目的で、トンボの習性を学ぶことが主ではありませんでした。でも捕るためには、ギンヤンマの習性を多少は学ばなければなりません。オスが縄張り内を飛翔し続けたり、連結産卵する習性は、捕るためには知らなければならない習性でした。後年になって、ギンヤンマが連結産卵する前に交尾態になることや、枝や茎に掴まってとまることを知りました。
◎ウチワヤンマ(右端は暑さを避けるためにシャチホコ体勢)



その頃ウチワヤンマも時々見かけていたものの、それほど見かけるトンボではありませんでした。池の周りのヨシや植物の枯枝の先にとまっていることが多いのです。高学年になって、今は名古屋になっている中小田井のミツカン酢工場脇の池で、初めてウチワヤンマをタモ網で捕りました。捕ったウチワヤンマを手作りの展翅台を作って保存しました。何十年後に実家に帰省した時に、天袋に、その時の展翅台に針でとめたウチワヤンマの標本が保存されていたのです。母がそれをずーっと保存してくれていたのです。
◎トンボを狩ったウチワヤンマ


ウチワヤンマは、ヤンマと名前がついているのにヤンマ科ではなく、サナエトンボ科に属しています。そのため。サナエトンボ仲間の特徴である複眼が離れています。とまり方もシオカラトンボなどと同じように地面に水平にとまります。またギンヤンマのように飛翔し続けることはなく、縄張り内を巡回すると、すぐにとまっていた場所に戻ってとまります。
◎ウチワヤンマの交尾態飛翔と産卵(右端は警護産卵)



ウチワヤンマは丸い交尾態になって飛び立つと、そのままの形で飛翔しています。ちょっと見ると団子状態に見えます。それが分かれると、メスは単独で打水産卵をします。その間、オスは周りで警護しています。ギンヤンマのような連結産卵はしないのです。これらが、長い間で観察できたウチワヤンマの習性です。
オオヤマトンボは私にとっては、魅力的なトンボです。このトンボの写真が撮りたくて、数年前に琵琶湖の西岸の高島市にある乙女が池まで、8月初旬に写真撮りに行きました。そこで交尾態飛翔、産卵の様子を見かけました。しかし、その時写真が上手く撮れずにぼけてしまいました。それでも、ウチワヤンマと同じように、オスが尻尾を縮め飛翔することや、メスは単独産卵することが分かりました。
その後、永和の沼や、長良川の人工湿地や南濃町津屋の沼でも見かけました。人工湿地の産卵では、メスはある場所で産卵すると、飛翔して、かなり離れた場所に移動して打水産卵していました。他のトンボに較べると、産卵場所がかなり離れていました。
◎オオヤマトンボの連結飛翔とオスの飛翔



オオヤマトンボは、ある沼に常時いる訳でなく、短時間沼のあたりを巡回すると、見えなくなってしまいます。かなり広い範囲にわたって縄張りとし、ある時間ごとに沼などを移動しながら巡回飛翔するようなのです。
◎長良川土手で見かけたヤゴ(オオヤマトンボかウチワヤンマか?)



2026年7月27日に愛西市の船頭平河川公園にでかけた時、閘門(こうもん)の長良川側の土手を歩いていた時に、コセンダングサの茎の先端で、大きなヤゴの抜け殻を見かけました。最初はグロテスクな感じを受けました。これまでシオカラトンボ、ショウジョウトンボ、ギンヤンマもの抜け殻を見かけていましたが、それらの細長い感じとは全く違います。クモのような感じがする抜け殻なので、最初はトンボではなく、他の昆虫の抜け殻ではないかとさえ思ったのです。そこで一先ず写真を撮りました。
「日本のトンボ」(尾園暁 川島逸郎 二橋亮 文一総合出版)のウチワヤンマと、オオヤマトンボのヤゴの写真を見ると、ウチワヤンマにもオオヤマトンボにも見えます。でも詳しく見ると、オオヤマトンボかも知れないと思うのです。
そこでフェイスブックの「山野草・雑木・雑談を楽しむコミ」に写真を投稿して「長良川の水辺近くの植物の茎の先端で、大きなトンボのヤゴの抜け殻を見かけました。これまで見かけているトンボのヤゴは、細長いものが多いのですが、これは違っています。ウチワヤンマか、オオヤマトンボのヤゴの抜け殻ではないかと思うのですが、ご存じの方があったら、教えてください。宜しくお願いいたします。」と尋ねました。
今のところ、それに対する反応はありません。私自身は、オオヤマトンボのヤゴの抜け殻ではないかと思い込もうとしていますが、実際は何トンボの抜け殻なのか、気になっています。いつものことですが、こうした疑問を持ち続けていると、いつかひょんなことから答えが見つかることが多かったのです。今回もきっとわかる時が来ると考えています。
(サナエトンボ科 ウチワヤンマ属)(ヤマトンボ科 オオヤマトンボ属)
