コガネムシの旺盛な食欲に驚いた!
小さい時にカナブンと呼んでいた甲虫には3種類あることを、後年になって知りました。数年前の夏に日光川の日光大橋の右側の下流に向かう土手を歩いていた時、カナブンと呼んでいた甲虫が、ヤブガラシの花の蜜か花粉を懸命に食べていたのを見かけたのです。
その甲虫は、甲の上に白い斑点がいくつかありました。図鑑で調べてみると、その甲虫はハナムグリだということが分かりました。このハナムグリは割と軽く飛んで、他のヤブガラシに移動していったのです。「こうした甲虫は飛ぶのが苦手だ」と思い込んでいたので、とても驚いたことを覚えています。
◎アジサイの葉を食べるコガネムシ その1



ところで小さい頃からカナブンと呼んでいた甲虫もいることを知りました。ハナムグリに較べると、やや大きい感じがする甲虫です。永和の雑木林のアカメガシワの幹の樹液を吸っているゴマダラチョウの写真を撮り、家に帰ってパソコンでその写真を拡大してみると、カナブンがゴマダラチョウと一緒に樹液を吸っているのを確認したのです。これがカナブンといわれているで、私はハナムグリも、後述するコガネムシも同じカナブンだと思い込んでいたのでした。
夏になると、海津市森下の八幡神社境内にあるクヌギの幹が少し咲けていて、出ている樹液を吸いにくるキタテハ、サトキマダラヒカゲ、ルリタテハ、ゴマダラチョウ、ヒメアカタテハと一緒に、このカナブンも多数吸汁しに来ていました。他には近くに巣があるオオスズメバチも何匹も見かけました。カナブンは、こうした樹液を主食として生活している甲虫らしいのです。これらのハナムグリとカナブンの2種類の甲虫は、花の受粉などを進める役割を果たしたり、人間にとって無害といえる行動をしている甲虫です。
◎アジサイの葉を食べるコガネムシ その2



2026.7.27の酷暑日に、福原輪中の船頭平河川公園に写真撮りに行きました。ここは木曽川の西岸なのに、愛知県愛西市立田に属する地域です。大きな川があれば「行政区が異なる」と考えている私にとっては、とても納得できない地域です。この公園の中の縁をアキアカネなどがいないかと思いながら歩いていると、何株か植えてあるアジサイの葉がボロボロになっているのを見かけました。近くに行ってよく見ると、ハナムグリやカナブンと同じ仲間のコガネムシでした。それがかなりの数がアジサイに取りついています。甲の色合いは緑っぽい感じです。アジサイの葉の穴だらけになっている様子をみて、コガネムシは野菜や果樹などの園芸植物の天敵だと聞いていたのを想い出しました。
◎アジサイの葉を食べるコガネムシ その3


「Think and Grow Ricci 農業の未来を実現するの「コガネムシの生態と農作物への被害、対策方法」には、「コガネムシによる被害の特徴として、成虫は作物の茎を食害します。果樹園での被害が多く、ブドウやカキ、ナシ、クリなどの葉が被害に遭いやすいです。葉脈だけを残して葉を網目状に食害し、多発すると葉脈も食べられてしまいます。幼虫は植物の根を食害します。特にサツマイモやイチゴ、ダイズなどを好みます。」と記されています。
「コガネムシの種類別の特徴では、ドウガネブイブイは大型のコガネムシで、成虫は体長が約20㎜あります。体色は濃い藍色や青銅色、赤銅色などさまざまな色をしているものがあります。光沢はあまりありません。成虫はインゲンマメ、ナス、ブドウ、クリ、ウメ、カキなどを食害し、イチゴの葉はほとんど食害を起こしません。ただし幼虫はイチゴ、サツマイモ、サトイモ、ラッカセイなど、多くの畑作物に被害を及ぼします。
アオドウガネは成虫の体長は約20㎜、光沢のある緑色が特徴です。主に幼虫が畑作物への被害を及ぼします。アオドウガネによるイチゴへの被害は比較的少ないです。
ヒメコガネは小型のコガネムシで、成虫の体長は約15㎜、体色は緑色のものもあれば、青色、赤銅色、栗色など、さまざまです。幼虫が畑作物に影響を及ぼしますが、ヒメコガネもイチゴへの被害は比較的少ないです。
マメコガネは成虫の体長が約10㎜、光沢のある黒緑色をしています。幼虫はイチゴの根を殆ど食害しませんが、成虫はイチゴを含むさまざまな作物の葉や花、果実など、エサとなる対象が多種にわたります。」と記されています。
「コガネムシの対策方法には、コガネムシは成虫とふ化した幼虫が発生するまでの7~9月が防除の適期です。コガネムシはサクラやケヤキ、クヌギなど広葉樹の葉を好むので、まずは圃場(ほじょう)周辺にある成虫が好むこれらの樹木がないか確認します。これらの樹木が多いと多発につながるので、周辺樹木の成虫の防除から始めます。」と記されています。
私が船頭平河川公園で見かけたコガネムシは、どれに該当するのかはっきりしないのですが、アオドウガネではないかと推測しています。ドウガネブイブイに較べると、緑色が強い感じと甲が光っているからです。でもその食欲の凄さにため息が出てしまいました。こんな食欲なら、農家の人々がさぞ困っているだろうなと思ったのでした。
それは今回の船頭平河川公園のアジサイの葉のコガネムシの被害の様子からの推測に過ぎませんが、実際には、これ以上なのではないかとも想像できるのです。私は写真撮りでハナムグリやカナブンなどを主に見かけていたので、コガネムシがこれほど園芸植物に被害を与えているとは、ずーっと思っていなかったのです。
というのは、私の中で童謡の「黄金虫は金持ちだ 金蔵建てた 蔵建てた 飴屋で水飴買ってきた」(野口雨情曲 中山晋平詞)が想い出されるからです。この詩の中に害虫のイメージらしいものは含まれてはいません。とても野菜や果樹などの園芸植物に被害を与える害虫だとは考えられなかったのです。その点では、姿・形から見て、こんな存在なんだと思うにつけ、何か何とも言えない気持ちになってしまったのでした。
(コウチュウ目 カブトムシ亜目 コガネムシ科)

