ゴイサギの死骸は、イタチのせいだと思われる!

 蟹江には東名阪高速道の蟹江インター内に、サギのコロニーがあります。蟹江は水郷の町とも言われ、いくつもの河川や用水路が流れています。その周辺の田んぼでは色々なサギたちが棲息しています。ダイサギ、アオサギ、チュウサギ、アマサギ、ゴイサギ、コサギなどです。チュウサギとアマサギは夏鳥で、春先になると南からやってきて、秋になると南に帰っていきます。他のサギは留鳥で、一年中見かけます。

 ◎ゴイサギ(幼鳥も)

 それらのサギは、この蟹江インター内のコロニーで、営巣・産卵・抱卵・育雛して幼鳥を育てています。その営巣の準備を見ると、2月末にアオサギが巣作りを始めます。その抱卵から育雛時期になると、ゴイサギの群れがやってきて、巣が空くのを待つようになります。そして5月から6月には、コサギ、チュウサギ、アマサギなどが営巣・産卵・抱卵・育雛を始めます。このインター内の木々はサギだらけになります。

 その田植の時期を過ぎると、ゴイサギの親や幼鳥が田んぼの水で水浴びしたり餌探しをしている光景を目にします。そして8月を過ぎる頃には、サギたちは他に移動して行きます。ただコサギやチュウサギたちは9月下旬になっても、そこに留まっているものも多くいます。ここで生まれた幼鳥のゴイサギたちは、幼鳥だけで小さな群れになって近くの雑木林などで生活しているようです。

 永和の沼の雑木林には、ゴイサギの小群が生活しているのを見かけていました。ここで成鳥になっていくんだなぁと思っていたのです。ところが、先日永和の沼の雑木林の脇の農道に、ゴイサギの羽が散乱していました。その様子から、ゴイサギの幼鳥がオオタカかハヤブサの餌食になったのではないかと思いました。川の土手や田んぼの農道を歩いていると、ハトの羽などが散乱しているのをよく見かけます。それでもうやってきたオオタカにやられたのではないかと思ったのです。

 ◎ゴイサギ幼鳥の羽が散らばる

 しかし、数日後にも、同じ場所でまたゴイサギの死骸の一部と、羽が散乱していました。その様子から、同じ場所でゴイサギの死骸をみるというのは、オオタカやハヤブサではないと直感しました。多分、可能性として考えられるのは、タヌキかイタチかのどちらではないかと思われます。タヌキには溜め糞という習性があり、同じ場所で糞をする習性があります。しかし、この永和の周辺では溜め糞を見かけていないのです。

 ◎数日後に頭と羽が散乱していた

 それに対して、イタチは先日も農道に出てきたところを見かけました。その様子から、今回、ゴイサギを狙ったのはイタチではないかと考えています。

 一見すると、のんびりした雑木林や田んぼのある風景ですが、そこでも生死をかけた闘いや狩りがあのだなぁと実感したものです。その死骸の断片や羽が散乱している場所に、数日後キタキチョウの集団吸水をしていました。多分ゴイサギの血液などが、地面に沁みているからではないかと想像しています。

 (サギ科 ゴイサギ属)

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