ミズカマキリを何匹か捕ってきた!
今年(2025年)の5月末から6月にかけて、狭い庭の水槽を交換しています。というのは、プラスチックプランターの底の穴を粘土で埋めて水槽代わりにしていたのですが、年数が経つうちに、プラスチックがボロボロになったり歪んだりしてきて壊れそうになってきたからです。
そこでダイソーで、水槽になりそうなプラスチックのボックスを買って来て、それを水槽代わりにしようと考えました。そして今までの水槽の水などを、そのまま新しい水槽に入れ替えたのです。もしかするとベニイトトンボのヤゴにとって、大きな環境の変化になる筈で、羽化しないヤゴが出てきてしまう可能性があります。
●小さいミズカマキリ



今(6月25日)のところ、これまで30匹位は羽化しています。これからが羽化の最盛期になる筈ですが、昨年の150匹までにはならないのではないかと考えています。庭中を水槽だらけにして、沢山産卵してくれれば、来年も多数のベニイトトンボを期待できるからです。
その水槽で産卵する条件は何かと考えると、水草があって、その一部が水面上に浮かぶか出ていることが条件です。しかもその水草に埋め込み産卵するので、埋め込めるような茎の太さが必要です。水槽で増えてくるアオミドロは細すぎて産卵には不適です。
●大きなミズカマキリ



そんなことで飛島村の金魚養殖放棄池に行って水草を採ってきました。その水草はササバモではないかと思われます。タモ網で掬ってバケツに入れてきたのですが、それを数日にわたって行いました。するとその中にイトトンボの幼虫と小さなミズカマキリも何匹か捕れたのです。家に帰って、それを庭の水槽に入れておきました。
するとある水槽に入れておいたミズカマキリが、イトトンボのヤゴを咥えているのを見かけました。何とベニイトトンボのヤゴが餌になってしまっていたのです。そこで、ヤゴがいないと思われるコブナやザリガニを入れた水槽に、ミズカマキリを入れました。
昨日もそのササバモを取りに行ったら、その中に大きなミズカマキリが入りました。それをとって来て、ミズカマキリだけ入れてあります。先日BSの「心の旅」(田中美佐子出演)で、宮城県の田んぼでミズカマキリを見かけたと放映していました。向こうにもミズカマキリがいるようです。
ウイキペディアには「カメムシ目タイコウチ科に分類される水生昆虫の一種。分布は日本全域に渡る。国外では台湾、朝鮮半島、シベリア、中国から東南アジアと広い範囲に分布する。体長四十~五十ミリ。体は細長く、体色は暗褐色である。雄の呼吸管は体長より長く、メスの呼吸管は体長とほぼ等しい。水田や池沼の水中に棲息し、タイコウチなどの比べて深い水深を好む傾向がある。これは同じニッチを占める二種が共存するためのすみ分けだと考えられる。~中略~ 肉食性で、他の昆虫や小魚、オタマジャクシなどを餌にする。優れた飛行能力を有する半面、水中での動きはやや鈍く、タイコウチ以上に遊泳能力は低い。専ら水草、水没草本、枯死植物などの足場に付着してそれらに擬態しつつ静止し、捕食対象の到来を待つ。鈎状の前肢で捉えた獲物には口吻を指し、消化液を送り込んで溶けた肉液を吸う。消化には非常に時間がかかり、大きな獲物なら時に十五時間以上も採餌し続けることがある。九州した後の死骸はそのまま捨てる。」と記されています。
永和に出かけた時、そこの田んぼをタモ網で掬ったら、オタマジャクシが四匹捕れました。そこで家に持参してミズカマキリの水槽に入れて置いたら、少し経つとオタマジャクシは三匹になっていた。白い頭の残骸らしいものが取り残されていました。入れて間もなく捕食したらしいのです。その翌日に通りかかったら、オタマジャクシを咥えたミズカマキリを見かけたのですが、少し経つと咥えたオタマジャクシを放ってしまっていました。
ミズカマキリの水槽には、ミズカマキリとオタマジャクシ二匹がいるのですが、その後の展開はどうなるのか観察しようと思っていたら、午前中までは確かにミズカマキリがいたのですが、ミズカマキリの姿は見えなくなってしまっていました。飛んで行ってしまったらしいのです。
動きは遅いながらも、やはり肉食の獰猛さを持っている昆虫のようです。色々な動物がいて、色々な生き方をしているのだなあと思ってしまったものです。
(カメムシ目 ミズカマキリ属)